捻挫とは、骨折を伴わない関節包や靭帯の損傷で、関節の生理的範囲を超えて運動が強制されて生じます。重症例でリハビリが不十分だと、慢性足関節不安定症(Chronic ankle instability : CAI)に移行してしまうことも多いため、確実な診断と適切な治療、再発の予防が必要です。
当院では、損傷部位・重症度を判断をするために超音波検査機器を使用しており、その重症度に応じて処置をしています。また、医療機関への紹介も行っていますので、お悩みの方は一度ご相談ください。
足関節外側損傷(内返し捻挫)
足関節外側の損傷は足部の内返しが強制されて生じます。受傷時に損傷する組織として
- 前距腓靭帯(anterior talofibular ligament : ATFL)
- 踵腓靭帯(Calcaneofibular ligament : CFL)
- 二分靭帯
- 長短腓骨筋腱 …など
があり、その中でも前距腓靭帯が一番多いと言われています。
特に小児では、骨端線(成長軟骨板)の損傷により、裂離骨折や関節軟骨損傷を併発しやすいため注意が必要です。
また内返しの際に、足関節内側に位置する三角靭帯などの軟部組織損傷や、骨の衝突によって距骨骨軟骨損傷も生じることがあります。それにより外側だけでなく内側にも痛みが出る場合もあります。
ケガの部位や状態を正しく把握するためエコー検査を行います。
ギプス固定・シーネ固定など適切な応急処置を行います。骨折の疑いがあり精密検査が必要と判断した場合は、近隣病院へご紹介しております。
早期回復のため、信頼度の高い物理療法機器を取り揃えております。受傷初期の固定中から行えます。
可動域の制限を残さないよう、状態を確認しながら徒手での介入もしていきます。
可動域の改善、筋力強化のためトレーニングを行います。スポーツをしている方は競技復帰に向けて再発しにくい状態を作っていきます。

足関節捻挫は段差でつまずく、スポーツ活動中(ジャンプの着地、カッティング動作)など、足の内返しが強制された時に受傷しますが、「片方の足だけ繰り返し捻ってしまう」というような経験はございませんか?
右の画像は前距腓靭帯(ATFL)のエコー画像になります。