『椎間板ヘルニア』と聞けば、腰部での椎間板ヘルニアをよく連想しますが、
頚部でも椎間板ヘルニアが発症します。頚椎椎間板ヘルニアは、頚椎の椎体間にあるクッションの役割を果たす椎間板が飛び出したり、頚椎の辺縁が尖ってしまうことによってでできる骨棘が脊髄や神経根を圧迫することで発症する疾患です。この状態により首から腕の痛みやしびれ、歩行障害などの症状が引き起こされます。
病態は腰椎椎間板ヘルニアにとても近いため、併せてご紹介しておきます。→《腰椎椎間板ヘルニア》
頚椎椎間板ヘルニアの最初期の症状として、首周辺の痛みがあげられます。
特徴としては、
- 急激に発症する
- 後頭部や肩甲骨周りまで痛みが広がることがある
- 首を回すと痛みが強くなる
というような症状が発症します。
- 片方の肩から腕、手にかけての痛みやしびれ
- 手足の感覚が不明瞭になる(冷たく感じたり、熱く感じたりする)
- 軽度の筋力低下や手のこわばり
これらの症状が現れた場合、頚椎椎間板ヘルニアの可能性があります。初期段階で適切な診断と治療を受けることで、約1〜8週間で症状が改善する可能性があります。症状が進行すると、より重度の神経症状や運動機能障害が現れる可能性があるため、早期の医療機関の受診が推奨されます。