アキレス腱・足底腱膜の牽引によって起こる踵骨骨端部への微小外傷のことを指す疾患で、オスグットシュラッター病などと同じ型である〈牽引型〉の骨端症です。
踵骨の骨端線閉鎖前である10~12歳の男児に多く発症し、骨端部に運動などによる小外傷が加わると同時に腱からの強力な牽引力が働いて踵部に痛みが生じます。
主に思春期に起きる急速な身長の伸び(PHV参照)による筋・腱の相対的なタイトネスで踵骨骨端線に牽引ストレスが掛かることが原因となるのですが、足関節の可動域制限や足部のアライメントが症状を引き起こす内在因子となることが発表されています。
安静により症状が治まっても、内在因子を改善しないと繰り返し発症してしまいますので、原因を正しく鑑別することが大切です。
当院では、組織修復の治療だけではなく、原因の修正や筋力強化を行い再発予防までしっかりと取り組んでいます。