股関節の急な疼痛や跛行、歩行困難が生じる小児期の股関節痛の中でも代表的な疾患です。原因としては外傷・細菌感染・アレルギー・ウイルスなどの様々な説がありますが、はっきりとした原因は不明であり、何らかの原因で股関節に炎症が生じることで関節液が過度にたまる一過性の股関節炎と考えられます。本症状は小児股関節痛では最も多く、好発年齢は3~10歳で特に5~7歳の男児に多いです。
症状としては、急性に発症することが多いですが、ときに前駆症状として感染性の疾患、発熱を伴う症状やスポーツなどの運動後に発症するケースがあります。患肢は外転・外旋・軽度屈曲位を呈し、屈曲位での内旋が制限されるのが特徴です。
概ね2~4週間の安静にて症状は改善し後遺症も残らないことがほとんどですが、他の小児股関節痛との鑑別は困難な場合が多いです。少しでも思い当たる部分がございましたら、是非一度ご相談ください。