肋骨は、「あばら骨」とも言い、背骨から内臓を取り囲む形で全部で24本、両側に12本ずつある骨です。繰り返しの機械的ストレスが肋骨に加わることで発生する骨折で、ゴルフや野球、ボート競技など、体幹を捻る筋肉の強い収縮の伴うスポーツや動作に関連することが多い障害と言われています。頻度としては疲労骨折全体の1.2%と多くはありません。
肋骨疲労骨折の好発部位は、特定の動作や負荷がかかる部位に集中します。例えば、重量挙げや投擲競技など鎖骨下動脈溝付近では第一肋骨での発症が多く、ゴルフでは利き手と反対側の第5~6肋骨、野球では利き手側の第7~8肋骨での発症が多く報告されています。
基本的に疲労骨折が生じた部位には負担をかけないことが重要です。痛みがある状態で、無理に練習を続けてしまい、疲労骨折の発見が遅れると、骨折が治りにくい「難治性骨折」や「偽関節」となる場合があります。手術が必要となる場合もありますので注意が必要です。
復帰に関しては、定期的なMRIや超音波検査、X線検査の結果を見て、医師の指示に従い段階的に復帰することが望ましいです。